土地家屋調査士 上原敏市のブログ
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カテゴリ:事件簿から( 4 )

道路提供部分非課税申告について

昨年の12月も中旬を過ぎ師走真っ只中のお話です。

都内某区で父親の土地を相続されたAさんからこんなご相談がありました。

Aさんが相続した土地は、約175㎡で、土地には、かつて亡くなった父親が
40年前に建てた住宅があります。

その土地において特に近隣と境界の紛争があるわけではないのですが、
今回道路向かいに住むBさんが土地を売却することになり、AさんとBさん、
Bさんから依頼を受けて土地を測量した土地家屋調査士(私)
と区の職員で道路境界立会いを行ったところ、
実際現地の道路幅は、4mなのに境界立会いの結果区道の幅は1.8m
であることがわかったのです。(↓下図参照緑枠をクリックして下さい。↓)
f0005428_2345841.jpg

つまり、Aさんの土地は、幅にして約1.1m区に道路として提供していることが判明したのです。

Aさんは自分が相続した土地は、道路で提供している部分も含め175㎡全てが
宅地で課税対象になっていることを思い出し、区の職員に

「道路境界に関しては、承諾するが、道路提供している部分まで、宅地として課税されているのは、納得できない。来年から非課税扱いにして欲しい」
旨申し出たのです。

区の職員は、
この土地は、昭和初期に当時の土地所有者から1.1m幅で道路提供部分の無償使用承諾を得ており、敷地民有地道路となっている。非課税申告をするには、道路区域確認申請をAさんが申請し、区と道路区域確認を行えば非課税扱いになる。」
と説明しました。

それを受けたAさんは、
「その道路区域確認申請をするといつから非課税になり、それにあたってどのくらいの費用を要するのか?」
と区の職員に尋ねてみたところ。。。。。

区の職員は、
「期間については、約2ヶ月位です。区に対する費用は、無料です。但し道路の現況を測量したうえで、昭和初期の図面を復原しないといけないのでその費用は別途土地家屋調査士さんに支払う必要があります。どのくらいの費用がかかるかは。。。。どうなんでしょうかねぇ?」
と困った顔をして私に問いかけました

とっさに質問された私は、しばし無言でAさんと区職員のやりとりに耳を傾けていました。

Aさん
「実際宅地として使ってない土地で宅地として課税されるのは納得いかない。
早急になんとかしてほしい」


区職員
「課税権限はあくまでも都税事務所にあり、区は道路区域確定が行われた後にその資料を都税事務所に通知することしかできない。」

両者の言い分ともごもっとも!

ここで、私、解決策をAさんに提案

「Aさんが道路提供部分を非課税する方法は、3つあります。
①区に道路区域申請をして、道路区域を確定する。(区職員の提案)

②Aさんの土地全体を測量し、隣接民有地とも境界立会いを行ったうえで、
  道路提供部分を分筆し、地目を宅地に変更する。

③都税事務所に現況道路と区との間にある道路提供部分の面積を求積した図面を添付して、非課税申告を行う

①の方法だと今日、明日中に申請しても道路区域確定は1月過ぎになるので、
  来年から非課税という訳にはいきません。

②の方法をするには、Aさんの土地とCさんDさんとの土地の境界も確認を行う
  必要があります。CさんDさんとの境界確認はお済みですか?」


Aさん「いいえ、特にお隣とも境界でもめたこともないので、境界確認はやっていません。」


「では③の方法ではどうでしょうか?私はBさんの土地を測量するにあたり
Aさん側の道路現況部分の測量は既に完了しています。
あとは、CさんDさんとの境にある塀の現況を多少追加測量すれば、
CさんDさんとの境界は未確定ながら道路提供部分の概略面積は算出できるので、
都税事務所に相談してみれば、道路提供部分が非課税になる可能性もあります。
この方法ならば、今年中になんとか図面を仕上げて、
都税事務所に非課税申請を行い来年から非課税の可能性もありますし、
①②に比べて作業量も少ないので、費用もお安くなります。」


と提案。

この案でAさんも納得していただき、私は道路提供部分の概略を求積した図面を作成し、
Aさんにお渡ししました。

Aさんが都税事務所の職員から聞いた話によると

来年から道路提供部分は非課税になるようです。

ここで一件落着と思いきや。。。。。。。 後日談が。。。。。

さらに師走も押し詰まった1週間後、Aさんから評判を聞きつけたCさんDさんから
当事務所にAさん同様に道路提供部分の非課税申請を行いたいとの依頼を受けたのです。

CさんDさんとも「来年からの非課税」を希望されており。。。。。

私は、ありがたくも忙しく年末を過ごすことになったのでした。

CさんDさんとも無事申告を終えたようで、「来年から税金が安くなる」と喜ばれておりました。めでたし めでたし。


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by tu_sro | 2008-01-26 23:55 | 事件簿から

自宅の敷地が国有地で分断!

Aさんは都内で飲食店を開業して30年になりますが、今年に入り体調を崩してしまったので、店を閉め、土地と建物を売却し、その代金で実家の近くの介護施設に入居することにしました。

Aさんの建物は築50年、木造の2階建で、1階、2階ともに床面積は約15坪、土地は、もともと借地であったのですが、30年前にAさんが飲食店を開業する際に地主から、建物の形状とほぼ一致する形状で20坪分を分筆してもらい購入していたはずでした。

ところが、Aさんが土地を売却するにあたって法務局の資料を調査してみたところ、20坪あると思っていた土地が、12坪しかないことがわかりました。(下図参照)
f0005428_13293742.jpg


Aさんが、20坪の1筆の土地だと思って購入した土地は、国有地8坪によって分断された8坪と4坪の2筆の土地だったのです。

このままの状態では土地を売却することができず、30年前Aさんに土地を売った地主も仲介した不動産業者も連絡先が不明で、困り果てたAさんからどのような方法をとるべきか相談を受けました。

Aさんの要望は、30年前の取引のことについてはもう責任を問うこともあきらめたので、何とか土地を不動産業者Dに売却する方法を探ってほしいということでした。

Aさんが懇意にしている不動産業者Dの話では、土地20坪としてなら自社で購入するが、分断された8坪、4坪の土地では買手がつかないので、国有地の払い下げの手続きをしたうえで、分断された2筆の土地を引き渡してほしいとのことでした。

国有地の払い下げの手続は無事完了し、
Aさんは土地と建物を売却することができました。

国有地払い下げの作業工程概略は以下のとおりです。

①国有地と隣接地の境界立会(Aさん、Bさん、Cさんと財務局の立会い)

②国有地と隣接地との境界確認書取り交わし(実印押印・印鑑証明書添付)

③国有地をAさん(又はその承継人の不動産業者D)に売却することにつき承諾したことを証する書面をBさん、Cさんから受領(実印押印のもの)する。

④Aさん所有地2筆の登記をDに所有権移転

⑤上記②③の書面を添付して、Dから国有地払い下げの申請。

⑥払い下げ価格の通知・払い下げ土地の売買契約締結

⑦上記②・⑥の書面を添付して土地表示登記

この手順のなかで、③の承諾書には注意が必要です。

国有地の払い下げは市価の何割引かで行われるので、公正を期す為、原則として、その国有地に隣接した土地の所有者にしか払い下げることはできず、その際には、払い下げを受けない他の隣接地所有者からその旨を承諾する書面を提出する必要があるのです。

よって、Aさんに払い下げを行う場合には他の隣接地であるBさん、Cさんから実印でその旨を承諾する旨の書面をもらい、この承諾書を財務事務所に提出する必要があります。

しかし、今回の案件ではAさんが払い下げを受ける資力を有していないため不動産業者Dが払い下げを受けるため、
Aさん(又はその承継人の不動産業者D)に売却することにつき承諾したことを証する書面承諾を得なければなりません。

現在では、土地の価格も高価であるため、この案件の30年前の取引のような杜撰な取引は行われていないと思われますが、皆さんも土地を購入される際には、法務局の資料(謄本、公図、地積測量図、建物図面等)をよく確認することを強くお勧めします。


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by tu_sro | 2006-10-01 19:32 | 事件簿から

自分の土地(山林)に他人の建物が?

某県にて林業を営むAさんは地目が山林の土地約10万㎡を所有していました。
Aさんは事業がうまくゆかないためこの土地を売却することにしました。

幸いAさんの知人の紹介ですぐに買主は見つかったのですが、買主が銀行から融資を受けてその土地を購入しようとしたところ、銀行の融資担当者から買主に
「この土地の地番を所在地とする他人名義の建物の登記があるので、その登記を抹消できないと融資が実行できない。」といわれたとのこと。

しかし、この土地は40年ほど前からびっしりと植林されており、その土地のほとんどが急斜面となっているため、建物などあるはずもなく、また建物の登記名義人Bに連絡を取ろうにもBの登記上の住所は既に近所のダムの底に沈んでいる場所です。

Aさんは地元の土地家屋調査士に滅失登記ができるかどうか相談してみたらしいのですが、

「滅失登記申請」は建物の登記上の所有者B以外からすることはできないため、Aさんは利害関係人として登記官に職権で登記を抹消してもらうよう「建物滅失申出」を行うことになるが、約10万㎡もの土地の中に建物が無いということを現地で確認して申出を行う場合には費用と時間がかかる。

といわれてしまいました。

困り果てたAさんから、何とかその建物の滅失登記が早く、安価にできないものか相談がありました。

いろいろ検討してみた結果、Aさんの住む町の役場の固定資産税課に保存されている台帳にその建物が滅失している旨の記載があることがわかりました。

早速、その旨の証明(固定資産税家屋台帳未記載証明)を役場から取得して、「建物滅失登記の申出」を行いました。

事前に登記官とも打ち合わせ済みであったため、無事建物の滅失登記は完了し、Aさんは無事この土地を売却することができました。

まれに、過去に取り壊された建物の登記が抹消されておらず、登記上土地の上に建物の登記が残ってしまっていることがあります。

このような場合にはこの土地を担保に融資を受けようとしたときに障害となる恐れがありますので十分に注意しましょう。




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by tu_sro | 2006-05-01 16:30 | 事件簿から

接道が無い!

英国在住の日本人Aさんは都内に土地を所有していた。
Aさんがこの土地を不動産業者に売却するにあたり土地の調査をしてみたところ、公図上でAさんの土地と道路との間に他人の土地X(Aさん所有地の隣地所有者Bの名義)が帯状に挟まれており、Aさんの土地は直接道路と接していないことが判明した。
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このような場合、Aさんが自分で建物を建てる場合にはBの掘削・通行・使用にかかる承諾書を添付すれば建築は可能です。
しかし、今回はAさんが不動産業者にこの土地を売却し、不動産業者が、建売住宅として分譲する予定であったため、現状のままでは、不動産業者が銀行の融資を受けることができず、売却ができなくなってしまいました。

困り果てたAさんから何とか土地を売却できる方法はないものかとの依頼があり,Aさん所有地の閉鎖登記簿・購入当時の資料等を調査した結果、以下のことが判明した。

まず、この土地は40年ほど前にAさん所有地の隣地所有者Bから土地の一部を分筆してAさんの父が購入したものであった。Aさんの父が40年前に購入した際の契約書に前面道路の幅員の記入のある実測図が添付されていて、ほぼ現地の実寸と同じであった。私はこれらの資料からAさんの父がBから購入した土地と道路との間にX土地は存在しないことが証明できると考えた。

以上の資料を根拠に法務局に職権による公図の訂正を求めたが、法務局側はこれを認めず、隣接する土地の所有者Bの承諾書がなければ公図の訂正は行えないとの返答であった。

この結果を踏まえ日本に住むAさんの親戚Cさんを伴い、Bへの承諾書捺印のお願いに行ってみたところBはハンコ代として法外な金額を要求してきた。

この要求により公図訂正による是正は無理となり、AさんはBを相手どり実際は存在しない公図上の土地Xの所有権がAさんにあることを確認するための民事訴訟を提起した。

提起から2ヶ月後に「X土地の所有権さんにあること。」「Bは、X土地のうち、Aさんの土地の接道を妨げている部分をX土地から分筆し、その部分をAさんに所有権移転すること。」の2点を骨子とする和解がAさんとBとの間で成立しました。

今回の案件では、和解成立後にBがX土地の分筆及び所有権移転登記に協力しないため、英国在住の依頼人Aさんと密に電子メールのやりとりで打ち合わせ行い、親戚のCさんを代理人として分筆登記、所有権移転を進めてまいりました。このような場合にはAさんからCさんに対する委任状(英国総領事の面前でAさんが署名したことを証明するサイン証明付のもの)が必要になります。和解成立後から約3ヶ月を経て無事X土地の分筆登記及びAさんへの所有権移転登記が完了し、Aさんは土地を売却することができました。

和解に際してAさんはBに幾ばくかの和解金を支払いましたが、当初BがAさんに請求した法外なハンコ代に比べれば安く、大変喜ばれました。しかし、実際に法務局の誤記により生じた対価をAさんはBに支払ったことになります。

今回のような案件にこそ今年の1月20日から施行された「筆境特定制度」を活用して解決していくことができればより不動産の取引の安全が確保されるものと思います。


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by tu_sro | 2006-01-15 18:28 | 事件簿から